こんにちは、SmartHR 宮田です。
最近、一部の候補者さんから
- 「いまSmartHRに入社してもやることあるの??」
- 「SmartHRは自分が入社しなくてもうまくいきそう」
と言われることがあります。
なんだか「スタートアップが事業成長すると、そこでの仕事はイージーモードになる」という一般的な誤解があるように感じています。
しかし、実態は真逆です。事業規模が大きくなるにつれ、課題は複雑性を増し、1つ1つの仕事に求められるレベルは上がってきています。3年前の我々は、雰囲気で事業をやってる気になっていただけだなあと、しみじみ感じます。
また、SmartHRが世の中に与えている影響は、現状とても小さいと言わざるを得ません。優秀な皆さんの助けがないと、本当の意味で社会に大きなインパクトを与えることは不可能です。
やることは山のようにあるんです……!
しかし、どれだけ切実に思っていても、定性情報だけでは伝わりません。
なので、今回は「いまSmartHRに入社してやることあるの?」という疑問に、4つの数字で回答していきます!
結論
先に結論を書いておきます。
- SmartHRは、市場のわずか「1%未満」にしか普及していない
- プロダクトの完成度は「40点」
- SmartHR社は「100万社に1社」の会社になれる
- その「初期 3%」のメンバーになれる
1つ1つ解説していきます。
1. 市場のわずか「1%未満」にしか普及していない
先日、SmartHRが2年連続で国内シェア第1位になったプレスリリースを出しました。
しかし驚くことに、それでもまだ獲得可能な市場規模の1%にすら達していません。
2020年3月現在、SmartHRには約50万人の人事データが登録されています。一方、日本の労働人口は6,043万人です。つまり、SmartHRのカバー率はわずか0.8%ほどです。
残り99.2%の従業員さんの多くは、この2020年においても未だに「紙」「手書き」「ハンコ」「FAX」「役所の窓口に並ぶ」で人事労務関係の手続きが行われています。
これはあくまで従業員数ベースの話です、アップセルやクロスセルの獲得余地も含めた経済的価値ベースでは、おそらく0.8%を更に下回ると思われます。
この市場規模の大きさから考えると、SmartHRの事業はまだスタートしたばかりです。
2. プロダクトの完成度は「40点」
先日のブログ「人が欲しいと思うものをつくろう」では、SmartHRはさも素晴らしいプロダクトであるかのような書き方をしていました。
しかし、個人的には現在のSmartHRは「60点」くらいの製品だと考えています。
2015年11月に正式公開し、IT業界から徐々に浸透しはじめたSmartHRは、日々進化をし「100名規模のIT企業」が使う分には80点くらいの製品になったなと思った瞬間もありました。
しかし、IT業界を超えて、「1,000名規模の飲食業や小売業」にも使われはじめると、とたんにその自己評価は60点まで下がりました。
今度は、やっと1,000名規模の企業に対応できるようになって80点が近づいてきたと思えば、「10,000名規模のサービス業」にも使ってもらえるようになり、また60点に戻る。
この繰り返しです。
ちなみに今日、各チームの代表者に「いまのSmartHRのプロダクトって100点満点中で何点くらいだと思いますか?」とSlackで質問してみたところ……
点数
- エンジニア「35点」
- プロダクトデザイン「30点」
- PdM「25点」
- QA「40点」
- サポート「40点」
- PMM「40点」
- セールス「40点」
- カスタマーサクセス「40点」
- 人事労務研究所「45点」
理由
- エンタープライズにPMFできていない
- ユーザーさんに我慢(今後に期待)して使ってもらっている部分も多い
- サポート目線で「ここまでしないと親切とは言えないよね」というレベルの半分くらい
- 基本的な視覚設計がなされていない画面が多い
- データの流れがアプリ分割の都合でなされており十分に機能しない
- 価格競争に巻き込まれない価値を提供していくための進化が必要
- カスタマーサクセスのメンバーに、がんばって運用してもらっている状況が多々ある
- 新機能の拡充も、既存機能の改善もまだまだ必要だが、手数とスピードが足りていない
- 改善前提ではなく、狙ったユーザーに狙い通りのプロダクトを届けるということにもチャレンジしたい
- 今着手・計画している機能群が提供できれば80点までいくとおもうが、その先にまだ山がそびえていて、また50点ぐらいに戻るのでしょう
社長の自分が一番点数甘かった。みんな目線が高くて素晴らしいですね。
ちなみに、私を含めた全員の平均点は約40点でした。SmartHRぜんぜんできてなかった。
やることは山のようにあります!!!
そして、社長よりも高い理想をもったメンバー達と、切磋琢磨できる環境があります。
3. 「100万社に1社」の会社になれる
これは単なる意気込みではなく、統計的にも「100万社に1社」の会社になれる可能性があると思っています。
そして、その可能性は、決して低くはなさそう。
- 日本の企業数:4,098,284社
- うち上場企業数:4,167社
- うち1,000億以上の上場企業数:697社
- うち創業10年以内の現在の時価総額1,000億以上の上場企業数:3社(2/27時点)
ちなみにこの3社はメルカリさん、フリーさん、マネーフォワードさんの3社です。
言い方を変えると、
- 上場企業は「1,000社に1社」
- 上場企業かつ時価総額1,000億円以上は 「6,000社に1社」
- 上記 + 創業10年以内の会社は 「130万社に1社」
です。4社に増えても100万社に1社の存在です。
SmartHRもこの100万社に1社を充分に狙える位置にいると思います。
ちなみに弊社は、創業した2013年から2015年までの最初の2年を、11回のピボットでムダにしています。(私のせいですごめんなさい……)
その為、もともと10年以内でも超高かった難易度が、8年以内と更に高くなってしまっています。
しかし、繰り返しになりますが、その可能性は決して低くはなさそうです。
4. その「初期 3%」のメンバーになれる
さっきのリサーチの続きですが、時価総額1,000億円以上のうちIT企業(情報・通信業)に分類されるのは63社。
この63社から外れ値であるNTTとNTTデータを除いた61社の平均従業員数は連結ベースで約7,000人です。
SmartHRの社員数は、現在約200名です。SmartHRが7,000名の規模まで成長すると、200番目の入社でも初期2.8%の初期メンバーです。
100万社に1社の、初期3%に入れる可能性がある。
これは、私自身そう思っているのですが、多分、一生に一回のチャンスです。
一生に一回のチャンスをつかみませんか?
ご覧の通り、SmartHRはまだまだ市場に参入したばかりで、課題も山積みのスタートアップです。
しかし、100万社に1社を狙える位置にいますし、今ならその初期3%に入れる可能性があります。
私達と一緒に、一生に一回のチャンスをつかみましょう!
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