宮田昇始のブログ

Nstock と SmartHR の創業者です

Nstock 株式会社を設立しました

SmartHR 取締役ファウンダーの宮田です。

本日 1月24日に、Nstock 株式会社を設立しました。先日の社長退任ブログにも書いていた通り、SmartHR 100%子会社です。

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写真左が Nstock 代表の宮田、右が取締役の高橋です

設立時点でのフルタイムメンバーは私と高橋( @ma5abe )の2人だけです。高橋とは10年以上前からの友人で、SmartHR にも4人目の社員として入社。SmartHR ではカスタマーサクセスやPMMの組織を立ち上げ、それらの責任者をしていました。現時点でSmartHR史上1番売れてるアップセルプロダクト「オンライン雇用契約・文書配付」機能を企画したのも彼です。

彼も最近、執行役員を退任したので、退任直後は2人して「これからどうしようね?」と話していました。また2人でスタートアップしていきます。

さて、今回のブログでは、新会社 Nstock 社について書いていきます。

ブログの最後には(一部で人気の)日本語ラップのコーナーもありますので、よければ最後までお付きあいください。

ちなみに、Nstock公式サイトはこちら nstock.co.jp

株式報酬の常識を覆し、国内スタートアップを次のステージへ

Nstock 社のミッションは『株式報酬の常識を覆し、国内スタートアップを次のステージへ』です。もしかしたら少し表現を変えるかもしれませんが、趣旨はこれでいきます。

Nstockでは、ストックオプションをはじめとした「株式報酬」をテーマにした SaaS を開発、そこから Fintech 系の事業へと発展させていきます。

最近、ストックオプションに関するインタビュー記事に私が出ていたので、もしかしたらそうじゃないかと思っていた勘の鋭い人もいらっしゃるのではないでしょうか。

株式報酬をテーマにすると聞いて「事業規模が小さそう」という印象を持つ人も少なくないかと思いますが、将来の展望を含めると、前作 SmartHR を超える事業に化ける可能性もあると思っています。私達は、親会社を超えるつもりでやっていきます。

Nstock の社名について

正式な社名は「Nstock 株式会社」で「エヌストック」と読みます。SmartHR グループ9社目にして、はじめての「後株」の会社です。

Nstock の社名には下記のような意味を込めました。

  • N
    • 上場申請期(N期)の会社
    • Nextユニコーン
    • Next ステージ
    • Nippon(日本)
  • Stock
    • 株式報酬
    • ストックする

スタートアップ経営者や、IPO担当者の皆さんはよくご存知かと思いますが、上場申請期のことを「N期」と呼びます。よく、経営者向けカンファレンスの会場等でも「御社いまNマイナスいくつですか?」「そろそろNマイナス2です」といった会話が挨拶のように交わされています。

  • 株式報酬で、スタートアップをNextステージに導く事業
  • 新規上場企業や、Nextユニコーン企業の株式が集まる場所
  • 海外機関投資家が日本の有望スタートアップを探す場所

そういう事業に育てていきたいという意気込みを込めて、この社名に決めました。

ストックオプションの課題はこうだよ

株式報酬として1番メジャーなのは「ストックオプション」ではないでしょうか。SmartHR社でも税制適格ストックオプションや、信託型ストックオプションを社員へのインセンティブとして活用してきました。

しかし、ストックオプションにはいくつかの課題があります。ここでは代表的な4つを紹介します。

  1. ペーパーワークが大変
  2. SOの価値が社員に伝わっていない
  3. 行使するときのお金
  4. そもそもの設計の問題
    1. 素人が設計している
    2. 退職すると失効しちゃう
    3. スタートアップの巨大化・長期化で、昔ながらのSOが適さなくなってきた
    4. 創業者と VC だけが儲かり過ぎる
    5. 発行済み株式の「10%」では少なすぎる
1)ペーパーワークが大変

SOに関する業務は、基本的にペーパーワークで行われることが多く、手書き、ハンコなどが大量に発生します。他にも、株主名簿をしっかりと管理することが義務付けられているのですが、社員の引っ越しに伴う住所変更など、抜け漏れが発生しやすい業務も多くあります。

また、SO行使のタイミングでは数百名もの社員の行使の手続きが集中し、社内担当者はその全ての面倒をみる必要があります。

加えて「この人のSOは税制適格で行使できる上限に達していないか?」「インサイダー情報を持っているから株を得た後も売れないかも」などを気にしつつ、従業員からの「私ってSOいくつ持ってますか?」「どれくらい行使できますか?」という質問に回答しながら記入用紙の書き方まで教えているそうです。法務の人から聞いたのですが「うっかりインサイダー」という言葉もあるそうで、人間の目視のチェックだけでは限界がありそうです。めちゃ大変そう。

2)SOの価値が社員に伝わっていない

個人的には、この課題が一番解決したいポイントです。

せっかく経営陣が頭を悩ませて発行したSOも、その価値が従業員さんに伝わっていないケースが非常に多くあります。

ある上場経営者から聞いた話では「数千万円以上のSOをもっている社員さんがそれを認識しておらず、給与アップを目的に転職活動をしていた。」という話や、

また別の経営者からは「SOを配ったら、それをきっかけに社員が退職してしまった。“株は怖いもの”と教わって育ったので、会社に騙されているのかもしれないと思ったそうだ。」という話も聞きました。

笑い話のようですが、弊社(SmartHR)内でも少なからず同じような話はあります。

対策として、SmartHR社では、定期的にCFOの玉木さんがSOについての勉強会を開いたり、信託型SOに関するシミュレーターを配布して、社員が自分の過去の評価結果や、未来の評価予測を入力すると想定されるキャピタルゲインを計算できるようにするなど、色々と工夫もしています。

その結果、「 毎月のようにシミュレーターを見てやる気を出しています!」という人や「自分のシミュレーションを見ながらお酒を飲んでいます」という人もいます。一方で、「入社時に見たっきりでぜんぜん気にしてない、いくら分あるか知らない」という人や「(自身が持っているにも関わらず)SOは幻だと思っている」という社員もいます。

もちろん、お金だけを目的に働いて欲しい訳ではないのですが、気にすらされていないというのはSOを付与する目的を果たせていないことになりますし、喜んで欲しいと思ってやっている側としては少し寂しくもあります。

色々と工夫しているSmartHR社ですら完璧にできてはいないですし、もっとやれることはありそうです。そして何より、これらの施策は誇大広告にならないように表現に気をつけたり、説明資料の作成にも神経を使ったり、けっこう大変です。

また、SOの価値をわかっている社員でも、ライフプランを考える際、ベスティングのタイミングや、それぞれの行使可能な数は毎回混乱するようで、私やCFOに都度たずねたりしています。

3)行使するときのお金

これは(2)とちょっと似た話なんですが、SOをきっかけに家族とモメるケースがあるそうです。

SOを行使するタイミングで先にお金(例えば数十万〜百万円とか)が必要なんですが、そのお金が手元にない場合、両親や配偶者に借りるケースが多く、そこで「絶対会社に騙されてるぞ!」とモメるそうです。

このあたりの余計なモメごとも無くしたいです!

4)そもそも設計の問題

いくつかあるので、分けて書いていきます。

4-a)素人が設計している

↑のツイートでも書いたんですが、SOを設計する創業者は、SOに関しての素人であるケースがほとんどです。私もそうです。

多くのスタートアップ創業者は「資本政策」「税制」「人事」「組織」に関する知識がない状態で創業していると思います。そんな創業者が、会社が成長したときの具体的な組織イメージも湧かないまま設計するので、イマイチになりやすい。

また「よくある雛形」を転用しがちです。ここ数年のスタートアップ業界には、資金調達環境の変化をはじめ、大きな変化がたくさん起きています。しかし、ストックオプションに関しては、業界全体を見渡してみても(信託型SOの登場を除いて)ここ数年でもほとんど大きなアップデートがない状態ではないでしょうか?

4-b)退職すると失効しちゃう

最近では、退職時に失効しない、在籍期間に応じて順次行使可能になっていくSOを発行するスタートアップも少しづつ出てきました。最近だと、話題になったカウシェ社や、元リンモチ麻野さんのナレッジワーク社のSOもそうなっているそうです。先進的〜!

しかし、国内スタートアップの多くは「退職したら全て失効する」という条件がついたSOがまだまだ主流だと思います。先日の Coral Insights の記事によると、2021年12月に上場した32社のうち、退職後も行使可能なSOを発行しているのは1社だけで、しかも「退職1年以内でかつ会社が認めた場合には行使可能」という条件つきでした。

これは、創業初期は「みんないつまでも会社に残って活躍し続けて欲しい」と願ってSO設計をしてるからだと思います。SmartHR社でもそうでした。

しかし、それはファンタジー、もしくは一部のスーパーマンだけの話でした。社員数0名→500名まで大きくなる過程を実際に経験して「それぞれの人材に適した事業フェーズがある」ということを身を持って理解しました。私の社長退任や、高橋の執行役員退任もまさにそうです。

今では「エンジニアにとって、上場まで10年近くも1社に居続けないと失効するSOは支給しないのと同じ」という意見もすごくよく理解できるようになりました。

今後は、退職時にも一部もしくは全部が失効しないSOがスタンダードになっていって欲しいと思っています。結果、優秀かつ高給な人材がスタートアップ業界にもっと目を向けてくれるようになると思いますし、スタートアップ業界がより強くなる。僕らも初期にその選択肢を知っていれば、採用できた人もいました。

もちろん、「全部持って辞めてOK」だけだと、なかなか事業が伸びなくて苦労しているスタートアップで「初期にSO全部配りきっちゃって、ようやく事業成長しはじめた頃に今後入社する人に配れない」という悲しい自体も起きてしまうかもしれません。

私自身もまだ正解はわかってないんですが、「◯割は持ったまま辞められる」「◯割は持ったまま辞められ、残りは一定の金額で退職時に会社が買い取る」などの条件は良さそうだなと思っています。

4-c)スタートアップの巨大化・長期化で、昔ながらのSOが適さなくなってきた

昨今では、SmartHRも含め、時価総額が1,000億円を超えるスタートアップが国内でも次から次に出てくるようになりました。

この背景には資金調達環境の変化があります。1社に対して数億〜数十億円規模で投資できるグロースファンドや、レイターステージでもフォローオン投資できるVCが増えたり、海外のクロスオーバー投資家が日本のスタートアップに投資する事例が増えてきたことにより、IPOを急ぐ必要がなくなってきました。この環境の変化により、スタートアップの戦いも長期化していきます。

私達が起業した2013〜2015年頃のスタートアップは、SNS やキュレーションメディアが人気で、2〜3年で国内メガベンチャーに M&A で Exit するのが主流かのような風潮がありました。IPOも「IPOまでのスピード」を競っているような風潮だった印象があります。2〜3年の短期勝負なら「50名くらいに配れれば十分」でしょうし「退職したら全部失効する」もフェアな気がします。 ※個人の感想です

しかし、Exit まで10年を超えるような長期戦が当たり前になってきた今、「退職したら全部失効するSO」は果たして本当にフェアでしょうか?

私は、社員にとってアンフェアなだけでなく、会社にとってもマイナスがあると感じるようになりました。

10年近く働いた社員がSOを全部失効して会社を去ることになるのは、その会社の歴史やストーリーを語る上で、後味が悪い話だと思います。

また、会社の成長についていけなくなった人が「SOが失効するのが嫌だから」という理由で在籍し続けるインセンティブ設計は、社員にとっても、会社にとってもLose-Loseの関係性です。

人事や組織的な話だけでなく、経営の選択肢を狭めることにも繋がりかねません。未上場でも大型の資金調達ができるようになったことで「未上場でもっと長く戦いたいが、初期従業員のSOが失効するのでその選択が出来ない」というスタートアップも出てきてるのではないでしょうか。もしかしたら、途中で条件を変更することも可能かも知れませんが、過去に退職して失効してる人が少なからずいるはずで、そこの整合性を無視しての変更は容易ではありません。

なお、スタートアップ側がSOの条件を変えるだけでなく、セカンダリーマーケットのような仕組みも必要になっていくと思います。先日、ロンドン証券取引所が「未上場株の株を売買する特別市場をはじめる」というニュースが出ていましたが、日本の株式市場にもこういった仕組みが整うと、更に選択肢が広がりそうです。

かく言う私が2015年に設計した SmartHR社の税制適格SOも「50名くらいに配れば十分」「退職したら全部失効」という設計になっていました。

当時は主流だったSOの条件も、環境が変わった現在のスタートアップにおいては、適さないところも出てきていると思います。

4-d)創業者とVCだけが儲かり過ぎる

それと、これは言いづらい話でもあるんですが、巨大化したスタートアップが大成功したときには、創業者とVCだけが儲かりすぎると感じるようになりました。この「儲かりすぎる創業者」は私自身のことでもあります。

時価総額が高くなれば、もちろん社員にSOで還元される金額も比例して高くなっていくんですが、同時に社員数の増加にともない少し薄まります。ぼくらもSmartHRの初期は「社員数50名くらいで、時価総額100億円で上場をめざそう!」なんて言っていましたが、気がつけば評価額ではユニコーン企業の仲間入りし、社員数も550名を超えています。SOの価値も10倍以上に増えてはいますが、社員数増加により1人あたりの平均キャピタルゲインも薄まっています。

一方、創業者の持ち分も資金調達に伴うダイリューション(株の希薄化)で比率は下がっていくんですが、社員数の増加率ほどまでは薄まっていませんし、実際の金額を計算すると、それはもう気まずさを覚えるくらいの金額になってしまいます。

※ もちろんSOでお金持ちになる社員の人数や、一人一人がもらえる金額もUPしていることは誇らしく思っています!

基本的には「Sameリスク, Sameリターン」なので、一番リスクをとったはずの創業者には大きなリターンがあるべきなのですが、一定以上の規模を超えると、リスクは据え置きでリターンだけが過剰に増えてしまっている感覚があります。

4-e)発行済み株式の「10%」では少なすぎる

日本のスタートアップ業界での、現時点でのSOのスタンダード(※)は「発行済み株式の10%までSOを発行できる」なんですが、今後も未上場で巨大化するスタートアップが増えると考えると、全社員に配るには少なすぎると思います。

※ 創業期にVCと結ぶ投資契約書で10%と書かれていることが多く、これを覆すのはけっこう大変。

肌感覚で、国内のスタンダードを20%にはしたいと思っています。従業員に配れるSOが単純に2倍になりますし、それくらいあれば、採用で使える武器が増え、スタートアップ業界全体の採用力強化につながります。

SmartHRでも、元々は上限が10%だったんですが、3年くらい前に株主達と協議して上限を十数%まで増やして、上限MAX近く発行しました。それでも、その後の資金調達にともなうダイリューションで10%を割ったりしているので、最初からMAX20%くらいまで交渉して枠を確保しておくべきだったと、今となっては思っています。

でも、それだとVCの人たちが損をするので、エコシステム全体ではマイナスの影響を与えてしまうかもしれません。解決策として、初期から上限20%まで発行できるようにしておいて、一定のマイルストーンに到達できなければ一部失効するような条件のSOはどうかなと思っています。会社が大きくならなかったら10%くらいで収まって、ユニコーン企業クラスまで大きくなったら20%そのまま使えるような設計が実現できれば、いろんな意味でフェアなんじゃないかと。スタートアップはレイターステージで更なる採用の強化ができますし、VC側もより大きなリターンを期待できるようになります。

偉そうに書いてますが、ぼくらも「これがベスト」と思える正解はまだわかっていません。今後、Nstock社自身のSOを設計するときに専門家と協議しながら、正解に近いSOを設計したいと思っています。そして、それが完成したらそのSOの設計や、その設計にした背景なども公開していこうと思っています。

この「4. そもそも設計の問題」に関しては、プロダクトだけではなく、Nstock社自身のSOの設計や、情報発信を通して、業界を変えるアクションをとっていきたいと思っています。

Nstock の事業について

本当は、これを今回の本題にする予定だったんですが、予想外に長くなってしまったので、今回はサラッと!

  • 株式報酬に特化したSaaSを開発
  • ストックオプションの発行〜管理〜行使にまつわる業務課題の解決
  • SOの価値が社員に伝わっていない問題の解決

などを初期フェーズでやっていきます。

対象とする株式報酬は、普通の「税制適格ストックオプション」だけでなく「信託型ストックオプション」も早い段階で扱えるようにして、ゆくゆくは「持株会」「RSU」などもサポートしていく予定です。

また、正直 SaaS の事業だけでは全く儲かりません。現状、対象顧客がほぼ国内スタートアップに限定される為、見込める顧客数がとても少ない為です。なので、マネタイズは Fintech 領域で考えています。2〜3年は SaaS 事業に集中し、並行して Fintech 事業の準備を進めていきます。

Fintech 領域は、複数の事業アイデアがあり、どのアイデアを優先的に取り組んでいくか、まだハッキリとは決まっていません。しかし、どのアイデアも「スタートアップ業界」「スタートアップで働く人達と、その家族」「株式市場全体」に良い影響を与えたり、アップデートしていく事業になりそうです。

気になっている方は、ぜひカジュアル面談でお話しましょう!

SmartHR 事業とのシナジーあるの?

社長退任ブログのなかで、「SmartHR のシナジーは少しはありそう」みたいなテンションで書いていましたが、当時は下記のような SaaS 事業でのシナジーしか見込んでいませんでした。

↓ SaaS で見込めそうなシナジー

  • スタートアップ業界での顧客基盤が既にある
  • 社員とコーポレート部門の両方のタッチポイントを既に抑えている
  • 社員に付与している SO の情報を SmartHR のカスタムフィールドで管理している会社さんもいる
  • 人事DBや権限管理、部署マスターなどは SmartHR と連携して使える
  • 部署や役職を指定してアラートを出せる簡易的なインサイダーチェック
  • 給与明細とあわせて SO のシミュレーターを見てもらえるように出来そう

etc… それなりにシナジー強いですね!

しかし、事業の構想を練っていくなかで、「Fintech 事業でもめちゃくちゃシナジーがありそうだぞ…!」ということに、徐々に気が付きはじめました。なんなら、Nstockの事業成長によって、SmartHRの事業ロードマップを一部書き換えてしまうようなポテンシャルを感じています。

まずは先述の、株式報酬特化型SaaSを開発するところからですが、将来の構想に今からワクワクしています。

エンジニア採用しているよ!

いま、フルタイムメンバーは私と高橋 @ma5abe の2人しかいません。2人ともほぼコードは書けないので、社内にエンジニアが0名という状況です。

本日時点では、使うプログラミング言語も決まっていません。金融系に多い Java になるかもしれないし、親会社 SmartHR が使っている Ruby になるかもしれないし、それ以外の言語になるかもしれません。

しばらくは、プロトタイプをつくって課題の検証からスタートしていくので、今すぐに決める必要はないのですが、事業特性や採用市場とのバランスを考慮しながら検討していこうと思います。どの言語が良さそうか、一緒に決めていきましょう〜!

事業資金は、10〜15名くらいのチームで約18ヶ月分の活動費をゲットしています。生き延びる為には、18ヶ月の間にプロダクトと実績をつくって、追加の資金をゲットする必要があります。前倒しでマイルストーンを達成していきましょう!

逆の書き方をすると、もしかしたら、18ヶ月後には倒産してしまう会社かもしれません。もちろん、そうならない為に努力していきますし、Nstock は本当に大きな可能性を秘めた会社だと思っています。そうじゃないと、私達がやる意味はないと思っています。

そうそう、最後に大事なことを書いておきます。もちろん、Nstock社でもストックオプションを発行するつもりで、発行済み株式の20%まで発行するつもりです。細かい条件は未定ですが、一部は退職後も持ったまま辞められたり、退職時に換金できるものにするつもりです。

私達と一緒に、良いプロダクトをつくり、日本のスタートアップ業界を変え、大成功して、みんなで大金持ちになりましょう!

open.talentio.com

いきなり選考はちょっと……という場合は。こちらのカジュアル面談からご応募ください!

ただ、現在は正社員として入社できる方に絞って選考をしていますので、「正社員として転職を検討している」「最初は副業や業務委託しかできないけど、nヶ月後から正社員としてフルコミットできる」という方に限らせてください🙏

https://open.talentio.com/r/1/c/smarthr-new-business/pages/56163?1open.talentio.com

※ 2022/03/23 追記 応募者多数につき、現在は面接のみにしています🙏

日本語ラップ好きの皆さんへ

ブログの反応をツイッターでひろっているのですが、日本語ラップコーナーへのリアクションが予想外に多くてうれしいです!

今回は「新会社のテーマ曲を決めようぜ」と @ma5abe と話して決めた曲を紹介します。

SmartHRでは旧社名の「K.U.F.U」と「奮エテ眠レ」が私的テーマ曲でした。今回は何がいいかなと Slack(≠ 5lack)でいくつかの曲を出しあってたんですが、この2曲は2人とも「いいね」となりました。なので今回は2曲です。

ZORN『LOST』

1曲目は、私が一番推しているラッパー ZORN の『LOST』です。

 
↓一部抜粋

なあ、これが幸せか?
虚しくなりに俺は来ただけか?

こんなんじゃ文無しの方がマシ
手にすることは失くすことだった

これから掴むどんなもんより
最初に持ってたもんが尊い

もういらねえ
成功も名誉ももういらねえ
じゃあ何のため やんのかね

安堵はねえ 苦難の螺旋
深淵を覗きガン飛ばせ
真実だけが人を感動させる

ただ楽しかっただけの少年
あの公園も誰ももういねえ

でもまだおろしたての情熱
俺はここだ当てろ照明


「LOST」は最新アルバム「925」の1曲目に収録されています。「俺のことじゃん」と思いました。でもこれ、成功したラッパーの心情吐露にも見えるんですが、初心を取り戻して自分のスタンスをこれからも貫くぜっていう宣言でもあるんですよね。続く2曲目の「Keep It Real」にもそれがあらわれています。

↓一部抜粋

俺は神じゃねえぞ
やめろ賽銭投げんの

やっぱ富と名声
なんてゴミ同然で

まだホーミーと原点
ずっと初心持っててえ

ただ文字を選定 福沢諭吉
増えても 服なら無地T


私達も、事業が成功して色んなものを手にしたけど、同じだけ色々と失くしていきました。初期衝動や、成功への渇望、大胆不敵さ、無邪気さ等々。そんな僕らが初心を取り戻して、もう1回スタートアップするぞという今の状況にピッタリだなと。

RHYMESTER『ONCE AGAIN』

2曲目は、“もう1回” スタートアップするぞってことで『ONCE AGAIN』です。「K.U.F.U」に続いて今回も RHYMESTER から。

 
↓一部抜粋

いい歳こいて先行きは未確定

きっと映画や漫画の見過ぎ
甘いコトバ聴き過ぎで、時間のみ過ぎ
ガキの好きそうなことばっか病みつき
この男、誇大妄想家につき

くじけなさは異常、ほとんどビョーキ
ゼロからスタートは一緒、荷物は放棄
失うもんは最小、得る方が大きい
財産は唯一最初に抱いた動機

気分はヤケにトウが立ったルーキーズ
午前零時 新しい日の空気
オレは古着だが洗い立てのブルージーンズ
そのドアを開いて振り絞る勇気

風はまた吹く 気付かないならかざしな人差し指を
陽はまた昇るゆっくりと 決して立てるな己にその中指を
風はまた吹く 気付かないならかざしな人差し指を
陽はまた昇るゆっくりと その時立てろ親指を


たまたまですが、「ONCE AGAIN」「LOST」「Keep It Real」の3曲ともトラックは BACHLOGIC です。そして、3曲とも曲中で「初心」の大事さを綴っています。

ブログでは「大金持ちになりましょう」とか書いてますが、やっぱ富と名声なんてゴミ同然で、結局は最初に抱いた動機や、おろしたての情熱のが唯一の財産なんだなと、いい歳こいてやっと思えるようになりました。

2曲とか言いつつ、3曲紹介してた。

余談ですが、新会社の社名を「ONCE AGAIN 株式会社」にしようかって話もあったんですが、SmartHR 時代に「社名とプロダクト名が別々だと色々と大変!」という経験をしたので、今回はやめておきました。

ということで、もう1回、スタートアップをやっていくぞ〜!

おわり