昨今のカスタマーサクセスの盛り上がりがすごいですね。毎日のように何かしらの記事や、イベントを目にします。
これは持論なのですが、いまカスタマーサクセスで起こっているような盛り上がりが、2〜3年後くらいに「PMM(プロダクト・マーケティング・マネージャー)」でも起こると思っています。
4年前のカスタマーサクセス
いまから4年前の2015年11月、SmartHRを公開した当初、日本には「カスタマーサクセス」という言葉はほぼ存在していませんでした。
当時からSmartHRの株主だった前田ヒロから「SaaSはカスタマーサクセスが重要。カスタマーサクセスができる人を早めに採用しよう」と言われました。
言葉もはじめて聞いたし、Googleで「カスタマーサクセス」と検索しても日本語のブログや記事は見当たらず、かろうじてSalesforceさんの求人ページが引っかかるくらいでした。
現カスタマーサクセス責任者の高橋( @ebasaM )と一緒に、慣れない英語の記事を読んだり、Salesforceさんの求人要項を読んだりして、イメージを膨らませていました。
手探りではじめたカスタマーサクセス
それでも、カスタマーサクセスという概念に触れて感じたのは「これはSaaSビジネスをやるうえで必要不可欠な仕事だ」ということでした。
情報がほとんど無いなかで、試行錯誤を繰り返しながら、カスタマーサクセスのやり方を、自分たちなりになんとか形にしてきました。
同時に、国内のSaaSスタートアップがどんどん増えていき、カスタマーサクセスに対する市場認知も広がってきました。
おかげで先行者として、SmartHRのカスタマーサクセスの取り組みは注目いただく機会も増えてきました。
ちなみに、SmartHRのカスタマーサクセスは現在進行系で試行錯誤を繰り返しており、日々、その時々のフェーズにあった、ベストなやり方を模索しています。余談になりそうなので、詳しくはSmartHRの稲船( @inaship )が書いた下記のnoteをご覧ください。
採用市場でも認知が拡大
SmartHRだけではなく、あらゆるSaaS企業の努力のおかげで、採用市場におけるカスタマーサクセスの認知が広がりました。少なくともスタートアップ界隈においてはかなりメジャーな職種の1つになってきました。
いまでは、毎日のようにカスタマーサクセスに関する記事やブログが投稿されて、目にしない日はないと言っても過言ではありません。
毎週のようにカスタマーサクセスに関するイベントが都内のあちこちで開催され、同日にカスタマーサクセスのイベントが被っているなんてこともあります。
ツイッターのプロフィールに「カスタマーサクセス@hogehoge社」と書いている人もたくさん見かけます。
4年前は、面接に来た方や、エージェントさんにも毎回「カスタマーサクセスとは?」の説明から入っていました。
当時からすると隔世の感があります。
次は「PMM(プロダクト・マーケティング・マネージャー)」だ!
さて、前置きが長くなりましたがPMM(プロダクト・マーケティング・マネージャー)の話です。
おそらく、まだまだ耳馴染みのない職種ですよね?
私も、その存在を知ったのは今年に入ってからです。
SmartHRでは今夏にPMMの組織が立ち上がりました。立ち上がってから思うのは、カスタマーサクセス同様にSaaSビジネスにとって必要不可欠な仕事だということ。
PMMの役割
PMMは、新規顧客に対しては、マーケティングやセールスチームと協働してプロダクトのメッセージをつくり、発信・販売していき、また既存顧客に対しては、カスタマーサクセスとともに顧客の課題を解決するためのプロダクトを考え、市場要求仕様書(MRD)をつくりPMに伝える、といった役割であると整理できます。
PMMとPMとの違い
役割分担としては、プロダクトマネジメントトライアングルでいうところの「ビジネス」に関わる部分に責任を持つのがPMMで、「開発者」に関わる部分に責任を持つのがPMというイメージです。
これにより、PMはつくるべきプロダクトに集中することができ、PMMは市場に向き合うことに集中することができます。
PMMがいると、問題の複雑度が下がる
さらに、PMは開発チームとPMMのハブ、PMMはビジネスサイドとPMのハブといった形で、それぞれ「1対多」という構造にすることができ、問題の複雑度を下げることが可能であることも注目すべき点だと思います。
詳しくはこちらのブログをどうぞ。SmartHRのPMMの重松( @shige )が書いた記事です。彼がPMMとして入社2ヶ月で担当した仕事も紹介されているので、より理解しやすくなると思います。
私のブログでもPMM立ち上げの経緯を書いていますので、あわせてどうぞ。
採用市場でPMMの需要が高まるのは必然
小規模のスタートアップにはトゥーマッチすぎるかもしれませんが、シリーズAやシリーズBを越えて、事業やプロダクトがある程度以上の規模になった組織には、もはや必要不可欠な存在だと思えます。
実際、SmartHR社のPM側からも「PMMがいない生活には戻れない」という声を聞きます。
もうPMMのいない生活には戻れなそうなぐらい必須。全然別の職域です。 https://t.co/k7zJebBeaP
— ふとし (@futosii) November 1, 2019
昨今、国内SaaSの大型資金調達が増えていますが、今後もレイターステージのSaaSスタートアップが増えるにつれて、採用市場でPMMの需要が高まるのは必然だと思います。
カスタマーサクセスのときと同様に、このPMMという仕事を広めていきたいと思っていますし、広まるはずと思っています。
PMM にチャレンジしてみませんか?
我々もまだ手探りですが、こんな方にはマッチしそうです。
- 新規プロダクトを自ら企画して売ってきた経験がある方
- ビジネスよりのPMという自覚のある方
- 現在は開発よりのPMだけど、もっとビジネスよりの仕事がやりたい方
- SaaSプロダクトの責任者をやってみたい方
一緒にPMMという仕事を広めていきましょう!
▼PMM応募ページ open.talentio.com
PMMのいる環境で働きたいPMも募集しています!
▼PM応募ページ(※PMMじゃないよ) open.talentio.com
▼カスタマーサクセスを含む、全職種の採用ページ smarthr.co.jp
▼最後に、会社紹介資料を置いておきます。